いつか、きっと  〜「ミス・ポター」〜

公開日 : 2007年09月21日 20時33分

  

 少子化が進む現在、30歳を過ぎた独身者は少々肩身の狭い境遇に置かれているようです(私もその一人ですが)。「いい年をして」 そう言われてもね・・・ ただ、自分の信じた道を真面目に生きているだけなのに。そんな時、心の中の暗雲を吹き払ってくれる作品と出会いました。それが本作。

 

 「アーティストになりたい!」 その思いを胸に秘めながら、今日も絵筆を握る女性がいました。絵筆が進むとともに、総天然色のうさぎたちが四角い画用紙の中を所狭しと駆け回っていきます。彼女の名は、ビアトリクス・ポター。映画の舞台は、20世紀初頭のイギリス。まだ、封建的な空気が世の中を覆っている時代でした。「こんな良縁を・・・」 縁談を断り続ける娘を嘆く母親。しかし、ポターはさびしくありません。大きな夢があり、また、“友だち”(絵の中のうさぎをはじめとする動物たち)が傍らでいつも微笑んでくれているから。そんなある日、彼女に大きなチャンスがめぐってきます。彼女の描いた絵本が出版されることになったのです。ポターの編集担当者は、ノーマン。彼にとっても、ポターの仕事は大きなチャンスでした。はじめて任された編集の仕事、これを成功させれば。 ひたむきに二人三脚で絵本をつむぎだしていくポターとノーマン。やがて、二人の心の中にも、もう一つのストーリーが生み出されていきました。それは恋という名の物語でした・・・

 

  「この年になると、臆病になるね」 独身の友人仲間と飲んでいた時、そんな言葉がもれてきました。たしかにそうかもしれません。しかし、愚痴っていても何にもなりません。そう、夢をあきらめず、正直にまっすぐ進んでいけば、いつかきっと・・・  本作を観終えた後、その思いを強くしました。