晴れ舞台  〜「仁義なき戦い」〜

公開日 : 2007年12月28日 11時09分

 名画座(旧作映画専門館)華やかな頃、ひいきの作品が上映される度に、劇場へと足を運ぶ固定ファンがいました。たとえば、“東京流れ者おじさん”。鈴木清順監督「東京流れ者」上映時に、主演の渡哲也と同じ衣装をまとい、エンディング曲をバックに颯爽と映画館の通路を歩いたそうです。今回ご紹介する作品も、30数年の時を経ながら、今でも名画座で特集上映される不朽の名作!

 敗戦の傷跡が生々しく残っている広島県呉市。その廃墟と化した街に一人の男が復員してきました。彼の名は広能昌三。街と同様に人心も荒廃している中、広能は友人たちの抗争に巻き込まれ、人を一人射殺してしまいます。入獄した広能は、塀の中で運命的な出会いが。土井組若頭、若杉寛と意気投合した広能は、兄弟の契りを結びます。やがて、刑期を終え、広島に戻る広能。復興著しい新しい街は、広能の新たな戦いの場でもありました・・・

 従来の「やくざ映画」の形を根本的に覆した本作。利権をめぐり、義理人情を越えて非情に戦う男たちの姿、それは高度経済成長という光の背後に潜んだ、戦後日本のもう一つの真実。また、本作の魅力は当時の東映オールスターせい揃いの豪華キャスティング。菅原文太に梅宮辰夫、それに松方弘樹(「元気がでるテレビ」の松方部長しか知らない世代は必見です)・・・と。昭和の映画史を飾る一作です! 

 12/29(土) ゴールド劇場で「仁義なき戦い」5部作 オールナイト一挙上映!